デジタルディバイドが本当の貧富の差につながる最初の一歩 |
Excite エキサイト : 経済ニュース 我が家のテレビは、約8年前に購入したものである。 その後、2年程度で電源部分が故障し、メーカーにごり押しして無償で修理させた経歴を持つ。 それ以後は、目だった故障はしていない。 ブラウン管テレビの故障のほとんどは、電源周りである。 この電源部分の故障を避けるためには、大気電源そのものをシャットダウンしておくことで、頻繁な入り切りの必要のないテレビのような電気製品には、一番効果的な延命策といえよう。 テレビは、日本人にとって、電話に次いで骨幹となる、重要な情報インフラである。 その情報インフラが、2011年に全てデジタル化されてしまう。 デジタル化されることによる恩恵は、需要の多様化に対応する多チャンネル化と、高画質画像の安定供給である。 その背景には、現在まで無料と考えられてきた放送の受信(NHKは別)に対する、課金システム導入の布石や、「第一次ベビーブーマー」への消費素材の提供、頭打ちのAV関連機器需要の励起があると想定される。 しかし、デジタル放送が開始され、全人口の79%が視聴できる昨今になっても普及が進まない。 これは、従来型のテレビが大変壊れにくいうえに、地上はデジタル対応のテレビが高価な点にあり、そのために、2011年にアナログ地上波が送信を終了することがほとんど周知されていないためである。 その次期を逃すまいと、テレビは、従来のブラウン管型から液晶・プラズマなどの新しいディスプレイへの移行による高付加価値商品へと変貌を遂げ始めている。 それは、技術力を格段に高めてきたアジア諸国への対抗策(その毛色も薄くなってきたが)としての役目も持っている。 液晶・プラズマディスプレイは、従来のブラウン管型と比較して、なにしろスタイリッシュである。 人口一人当たりに割り当てられる住居スペースがきわめて狭い日本人にとっては、薄く小型であることも重要な要素であろう。新しいELディスプレイなどが世に出ようとしている昨今、今後も品質向上と価格低下のための競争は激しさを増すだろう。 いわば、新時代の象徴ともいえるのだろう。 しかし、私は液晶ディスプレイが嫌いである。 なにしろ、色が悪い。MTBFが短い。技術が枯れていないので、何が起こるかわからない。さらに、その外観がステイタスを持ち、価格の引き上げに貢献している。 ちなみに、パソコンのディスプレイも、自宅・職場ともに、好んで17インチのCRTを使用している。 記事によると、低価格のアナログ地上波ブラウン管テレビはいまだに売れ続けており、海外での需要もあるということで生産は続けるそうである。 そういった、国内だけではない海外も視野に入れた企業の販売戦略の中で、ごく一部でしか使用されないデジタル地上派チューナー搭載のテレビは、本当に安くなるのであろうか。 廉価版と称した、ある一定以上の情報配信を受けられないテレビが出てくる可能性が高いと思う。 貧富の差は、こういった形でも出始めるのではないだろうか。 そのうち、プラチナカード保持者にしか見れないチャンネルも登場するかもしれない。 そこで始まるのは、明確な情報統制である。 裕福層のみに配信される、裕福層の既得権益を守るための情報の配信。 貧困の差は、さらに広がっていくのかな? とか考えてしまう。 メディアを制することは、情報を統制し、民意を操ることを可能とする。 数限りない小説や映画などで語りつくされてきていることだが、21世紀になっても、人間、特に大衆の本質というものは、あまり変わらないんだろうな。 と、大衆の一人が言っても、しかたがないか^^; |
by bankiero
| 2006-01-18 13:37
| 雑感
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