彼の役目は、終わったということかな |
Excite エキサイト : 経済ニュース 株式投資のことはあまりよくわからないのだが、少なくとも、何も資産の無い会社に、異常なほどの株価がつくというのはおかしいと、私自身は感じる。 傘下の企業の中には、資産になるべき土地や建物を保有しているところも少なくないだろう。 しかし、ライブドア本体は、有形の資産を持っているようには思えない。 月曜日のライブドアへの調査開始から下がりつづけた株価は、一昨日には東証のシステムへの不安を感じさせるまでになっていた。 マネックス証券は、資産価値を0として取り扱い、それが売り注文殺到に拍車をかける。 デイトレーダーやホームトレーダーが多い中、小口の取引が殺到し、取引件数ばかりが増えつづけたためだ。 東証は、初めてと言う、全株式の取引停止を敢行。 そして、昨日、株価は急激に上昇し、終値をかなり以前の状態近くまで戻したようである。 いわゆる「想定外」の事態に直面したライブドアだが、あの堀江氏は、きっと「想定外のことが起きたときの緊急措置」ぐらいは既に準備してあるだろう。 すなわち、匿名名義になっている自分の資産の、日本の司法が及ばない地域への脱出である。 それは、ライブドアグループの主だったメンバー全員に言えることだろうが。 その手段が、間に合ったか間に合わなかったのかは、私などには知る由も無い。 昨日の株価の急上昇は、それまで上昇の急先鋒であったライブドア関連の株を取り残してのものだった。 ようするに、ライブドアを、勝組みから一気に追い出したのである。 昨日の夕方ぐらいから、大手有力企業が次々とライブドアとの提携見直しを公表し始めるに至り、ライブドアは会社としての存続そのものが、急激に怪しくなってゆくだろう。 ここまできて、やはり感じることは、「うまく行き過ぎてないか?」ということである。 何しろ、一連の事態が、まるでシナリオに書かれたように進行しているような気がする。 実は国税局が、本陣として後方に陣を張っているというウワサもあるようだ。それも可能性が高いと思う。 加えて私は、ここに総務省と通商産業省の影が見え隠れするような気がするのである。 国策としてはあまりに進み方が遅い「地上デジタル波」の浸透。 これが現実となった場合に、そこで力を発揮するのは、コンテンツの有無である。 優良なコンテンツをどこまで提供できるかが、すべてにかかっていると言っても過言ではない。 それを、堀江氏を中心とするヒルズ族に牛耳られることを、業界や国は恐れていたのではないだろうか。 国税、商取引、業界地図、そして国策。 ここまで来ると、マネックスの動きも、いわゆる「資産凍結」だったのかもしれない。 これらの利害が一致したとき、すばらしい連携プレイが、一気に堀江氏を突き落とした。 それは言いすぎだろうか。 既にその準備は、以前から整っていたのだろうと思う。 引き金になったのは、去年末の株主総会での「無配当」発表と、耐震強度偽装疑惑訴追の本格化と思われる。 ライブドアは、所詮、行動力がある秀才の集まりに過ぎなかったのかもしれない。 IT時代、ニュージェネレーションの寵児として、ヒルズ族の先頭を走ってきた彼だが、その役目は終わったと、判断されたのだと思うのである。 |
by bankiero
| 2006-01-20 00:24
| 雑感
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