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米国で商用原子力は蘇るか

Excite エキサイト : 国際ニュース


米国、使用済み核燃料の再処理を計画=大統領顧問 [ 02月01日 15時04分 ]

 [ワシントン 31日 ロイター] ブッシュ政権は使用済み核燃料の再処理を通じた原子力エネルギーの利用拡大を計画している。ダン・バートレット大統領顧問(広報担当)が明らかにした。
 同顧問は、使用済み核燃料の再処理は、大統領の一般教書演説では言及されないものの、「積極的に取り組んでいる課題だ」と述べた。
 また、「アジアであろうと他地域であろうと」原子力の急速な利用拡大には国際的な枠組みが必要となるとし、それが「米国で実現することを望む」と付け加えた。
 ブッシュ大統領は、米国が原子力発電所の建設を増やすべきだとの考えを持っており、原子力は、高価な天然ガスに代わるクリーンエネルギーだと高く評価している。
 使用済み核燃料の再処理については、核兵器の拡散を招くとしてカーター元大統領によって禁止された後、レーガン元大統領が解禁し、クリントン前大統領が再び禁止したという経緯があり、米国では数十年間行われていない。
 ブッシュ政権は2007年度予算で、核燃料の再処理に関する新技術を開発するため、2億5000万ドルの予算計上を求める見通し。


三原順という漫画家がいた。
数年前に他界してしまったが、僕達世代の中では、ひとつのジェネレーションを作った漫画家だった。
彼女の作品、「Die Energie 5.2☆11.8」という作品は、80年代初頭に発表された作品だが、この作品は僕自身にもかなりショックを与えたものだった。
作品の中で、主人公が「核エネルギーなんて要らない」という友人の「貴方はどう思っているの?」という問いかけに対して、「水力や火力を環境問題や景観上の問題を理由に否定する人々が、危険だと核エネルギーを否定する。ならば、どういう類の負なら背負う覚悟があるのか。自分達は何のリスクも負いたくないが電気エネルギーの恩恵にはあずかりたいというのは、むしが良すぎないか」という趣旨の問いかけをするシーンがある。
もちろん、僕にその答えがあるわけではない。
しかし、まったくの真理である。
レトリックの問題ではなく、現実問題である。

今、もしどこかの原発で事故が起きたとしたら、人々は一斉に反原発にシフトするだろう。
しかし、エネルギーを自給できないわが国において、原油価格が数年前の3倍にもなろうかというこの時期に、電気代が殆ど上がらない理由を考えたことはあるだろうか。
良くも悪くも、日本のエネルギー需要は、原子力に負うところが多いのが事実である。

米国が、そんな日本の現状をだまって見ているわけが無い。
このままでは、世界のエネルギー需要のキーポイントを、欧米と日本に奪われてしまう。
そんな危機感が裏にあるのだろう。

新しいエネルギーの開発は、その資金力が一番豊富な米国がサボっていたために、80年代までにSFで書かれていた世界には遠く及ばない。
その制御方法や管理方法は新しくなっても、原子炉の原理は、60年代とそう大差は無いと思うのだが。
(実際に原子力関連の開発に携わる方々には申し訳ない)

まだまだブッシュ政権のポーズであることは承知の上だが、米国は確実に針路変更をしようとしている。
石油利権を確保したまま、自国は石油から離れた場所で生き続けるのが狙いかもしれない。

そのうち、「核兵器開発の疑惑あり」とか何とか言って、日本になんくせともいえる刃を向ける事だって考えられる。

その時、日本はどうなのか。
その時、我々はどうなのか。
by bankiero | 2006-02-01 21:27 | 雑感
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